COVID-19に「手は打たない」方針なのか

自宅療養の急増は深刻化

 昨日の兵庫県のCOVID-19の感染が確認された人数は477人と、500人に迫っています。退院によって開くベッドが少ないために、自宅療養者数も887人まで膨れ上がっています。劇症化しやすい感染症に対し、リソースが極めて限られることが要因となり、1ヶ月で元通りの状況になり、さらに悪化する見通しです。

政府は「コントロール不能」を暗に示す

 感染力の極めて強いデルタ株に対し、政府は封じ込めに失敗し、今やほとんどが従来株から置き換わった状況です。これに対し、官邸は「全国への緊急事態宣言はしない」と明言。今まで通り、宣言や重点措置を運用していこう、という方針を崩しません。現に、重点措置を要請した広島県は今回見送られています。「状況を見たい」との説明を政府はここでも繰り返しています。

  広島県の湯崎知事が今回の決定に怒るのも無理はありません。「蔓延を防ぐために講ずる措置」のはずが、「広がらないと出さない」になっているのが現状です。GoToキャンペーンもそうですが、「経済こそ第一」の発想で状況を直視出来ていないのでは、と思います。もはや山火事よろしく「自然鎮火」を待つ以外に手を打つ気がない、と踏み込んでも良いのでは、と考えています。

「何もしない」で消えるマラソン

 この1年半、マラソンはほとんど開催出来ないままです。自宅で応援せよ、とのメッセージを無視し、表に出てずっとコースに張り付き、応援する人に「密だからマラソン大会はやめろ」と言われる筋合いはありません。
 政府がロクに手を打たないせいで大会が消えることを是認する訳には行きません。幅広く声を聴く気があったか、「自助」を美徳とし、それを強力に推進することが正しいと思っていないか。そのせいでマラソンが消えていくことを見たくはありません。