諦めなければ夢は叶うのか

 おはようございます。

 今回は、私の中で非常に引っ掛かっていることについて書きたいと思います。
 それは、「大会でDNFを繰り返し続けているのにエントリーし続ける」ということです。先日、西日本の秋のウルトラマラソンの大御所に位置付けられている、丹後ウルトラマラソンの100kmに何度も挑み、跳ね返された経験を有する方の言葉を拝見しました。そこでは、チャレンジ精神を持ち続けていれば、いつか完走出来る、というメッセージが添えられていました。

 果たしてそうなのでしょうか。私はこの言葉に違和感を拭うことが出来ません。

 ここで、丹後ウルトラマラソンについて簡単に説明します。
 丹後ウルトラには、60kmの部と100kmの部があります。制限時間は60kmが9時間半、100kmは14時間です。制限時間だけで見ると、60kmの方がやや余裕あり、といったところですが、いずれにせよ厳しいことに変わりはありません。村岡ダブルフルの44km(制限時間9時間)とほとんど変わらないのです。

 ずっと挑戦していれば必ず夢が叶う、100km完走出来る、ということは詭弁でしょう。夢を達成するためには自分の力量を虚心坦懐に見つめ、徹底的にリアリストでなければいけない、と感じます。丹後に向かうなら、「まず60km完走は出来るか」という問いを自らに投げるべきだと思います。60kmも無理だろう、というなら、まずはフルマラソン完走可能な能力を養成する、というのが筋論ではないか、と思います。

 広島のしわいマラソン事務局が「88kmを10時間で走れない人に100kmの椅子は用意しない」と定めていることは、私としては至極もっともだと思います。
 かつて楽観主義に走って大会に挑んだところ、私は2度も痛い目に遭いました。根気で完走に持って行くのが精一杯で、納得行く走りには程遠い結果です。

 夢を叶えるには、相手を知り、自分を知る。就活などではよく言われますが、確かにこれは日常多くの場面で相通じるところがある、との実感があります。
 「諦めなければ夢が叶う」という言葉通りに突っ走った結果が「時間切れDNF」ではあまりに勿体ないのではないか、と考えます。