メタレーサーになぜOKが?

 おはようございます。
 先日、アシックスが「800m以上の各種目で使用可能なシューズ」について、ルール改定に伴って変更する、とのリリースを発表しました。
 それによると、ソーティマジック・ソーティジャパン(一部除く)のみ使用可、他は不可、とのことです。
アシックスHPより)

 7月末の発表後、私はブログの記事で、「なぜウエーブデュエルネオより厚いソールを持っているはずのメタレーサーがOKなのか」という線引きの曖昧さについて述べていましたが、「やはりアウトか」という印象が強い今回の改定劇でした。
 また、ニューバランスのFuelCell 5280は、9月3日付のリストで800m以上について許可が下りたのですが、これが市販から半年近く経っていた8月12日時点で登録されていなかった、ということには首を傾げざるを得ません。

 ここまでのトラック中長距離種目のソール厚規制に関わる流れを見ていると、WA(世界陸連)が各メーカーのシューズを正しくチェック出来ていたか、ということに強い疑義を持たざるを得ませんし、「通したいシューズは甘めにチェックしていた」と疑われてもやむを得ないと思います。
 とはいえ、「何がOKで何がダメか」というのが少しずつ分かってきたので、今後は各社ルールに合うように技術の粋を詰め込んで、より良いシューズ作りに邁進することになると思います。ミズノも、「ウエーブデュエルネオはアウト」と言われたことから、今後はそれ以外のレーシング用シューズにも「MIZUNO ENERZY」を入れてくるでしょうし、アシックスやニューバランスもそれを見過ごすはずはないと思います。

 ナイキは「厚さは速さ」に徹する方向か、ロード用のシューズとトラック用のスパイクをきっちりと線引きしてセールスするように見受けられることから、いわゆるマラソンシューズを残した各社との今後の競争の動向には絶えず注目することになると思います。