代替イベントの明日はどっちだ

 おはようございます。

 新型コロナウイルスの猛威は収まらず、2月最終週以来、各地でマラソン・ハーフマラソン・10kmレースなどがことごとく中止に追い込まれています。
 多くのマラソン大会は、「オンラインマラソン」を代替イベントに選びました。期間内に所定の距離(マラソンなら42.195km)を走った人に完走証などの特典をプレゼントする、というものです。
 しかし、オンラインマラソンはあくまでも「一人」で行うのが前提となっているものです。休み休み走れるものの、どちらかと言えば「ランニングを楽しむ」ことに主眼が置かれ、競い合う、というテイストからは大きく離れるものだと感じています。

 昨年末走った奈良マラソンも、今年は「オンラインマラソンとします」とHPで発表しました。あまりオンラインマラソンに乗り気になれない私は、それだけなら「ああ、今年は見合わせるか」となるところでした。ですが、その後段の文に、諦めない、というメッセージが込められているように感じました。
(出典:奈良マラソンHP

 小規模(定員30人)だそうですが、リアルイベント第1弾として、奈良の奥山でランニングを行うそうです。完全にオンライン化し、公式に他のイベントはしない,と表明する大会もある中、来年にかけて何度かイベントを重ねていくとのこと。中にはクロスカントリーの大会もあるそうで、感染症の動向を気にしつつも、縁あれば参加したいと思います。 
 そして、去年は苦い思い出となった村岡ダブルフルウルトラランニング。今年は中止になりました。しかし、レースの実質的穴埋めになっているのが、先日もお世話になった「世界ジオラン練習会」です。これは8年程前から年10回行っていて、先日5日のものが通算88回目。リアルイベントとして大会中止のショックを補って余りある存在で、私もこれは練習継続の上で一つのモチベーションになっています。

 もちろん、各地では小規模な大会も開かれていますし、Runnetを運営するアールビーズは、2020年のマラソンランキング編成のためのレースである「トライアルマラソンシリーズ」を順次開催しています。個人的には陸連オフィシャルの計測を入れ、採用したコースを公認に組み込める機運が出来れば、大会復活の狼煙を上げるにはこれ以上ないのではないか、と思います。

 今の難しい状況の中、日本に根付いたマラソン文化の灯を絶やさないためには、しっかりと大会が無くなって行き場を失ったランナーの心情をケアできるだけのイベントが必要になると思います。そのための方法に正解はないと思いますが、易きに流れてパイを細らせることはないように、と祈るばかりです。