本来は「東京マラソン」だった今日

第5波は急に収まるも

 COVID-19禍に伴い、先月中に「半年延期」を落としどころとした東京マラソン。本来であれば今日が開催日のはずでした。
 緊急事態宣言が解除されてから約2週間が経ちましたが、ここ数週間は感染者数の波が収束した状態が続いています。それでも油断ならないことには変わりがないというのが実情です。昨日も兵庫県下での感染者数の発表は17人と先週(45人)比で60%減となりました。

「やれたのでは」の意見には反対

 他方、東京の感染者数の発表もこのところは日100人を下回る状況が続いています。昨日の発表は66人となりましたが、やはりここに来て「下がり切らない」という状況に転じているのではと、危惧を持たざるを得ない状況です。
 宣言解除前の1週間から含めると、約3週余り落ち着きを見せていますが、私は「東京マラソンもやれたのでは」との意見には反対せざるを得ません。それは以下の2点の理由からです。
 まず第一に、「ランナーを集めすぎだ」ということです。「募集人数を減らしました」と大会側は述べていますが、それでもフルマラソンの定員は24700人です。これでは一般社会からの協力を得るのは難しいと言えます。 これが5000人程度までなら話は変わってきましたが、結局「0か100か」では無理があります。
 第二に、「感染対策がランナー第一となっていない」ということを挙げます。DNFした場合の収容車も今回はありません。スタート前には「スマホで健康管理結果を示せ」、フィニッシュ後も「さっさと退場せよ」とのメッセージが出ていて、「これならば開催を待って対策を練り直すべきだ」と言えるものです。

マラソン復活の動きは出るも

 2021~2022シーズンの大会は、「早期に中止決定」か「判断を待って開催へ進む」かが二極化しました。関西圏も神戸マラソン、京都マラソンの中止が早々に決まっています。やるならば、「緊急事態宣言や重点措置下の地域の人への欠場要請」を徹底して、当日の感染状況に見合う規模で実施されることを望みます。
 まずは、落ち着いてきた感染状況をしっかりと継続し、凡事徹底で自分に出来得る対策を施し続ける、これに尽きると思います。各選手の意識の高低が今後の趨勢を決めることには変わりがないと考えています。