奈良マラソン、無事に終了も・・・

2年ぶりのレース開催に

 先週日曜日に奈良市及び天理市で開催された奈良マラソン。2019年大会以来、2年ぶりの開催となりました。例年は10kmとの併催ですが、今年は定員8000人、種目もマラソン一本とし、当日も7500人程のランナーが冬の大和路を駆け抜けました。

 これは2日前に県警が発出した交通規制のツイートですが、これを見ていると、「ああ、レースのある日常が少しずつ戻っている」とも実感しました。

近畿圏は「早々と中止」が相次ぐ

 全国各地ではレース開催となった例が少なくありませんが、近畿圏は夏以前の段階で「2021年も中止」と決めた大会は少なくありません。2021年内の公認のフルマラソンは奈良マラソンしかありませんでした。 神戸マラソン、福知山マラソン、加古川マラソンはいずれも2年連続の中止となっています。
 2022年初頭の大会も、KIX泉州国際マラソンが9月に中止をリリースしているほか、京都マラソンも2年連続中止となっています。目下開催予定なのは姫路城マラソン、大阪マラソン、丹波篠山ABCマラソンが代表例です。しかし、オミクロン株の広がりが分からない中、これら大会を取り巻く状況も流動的なままだと言えます。特に、ワクチンの効果低下が懸念される中、どこまで感染爆発を食い止め続けられるかがカギになります。

兵庫県、神戸マラソン主催取り止めか

 奈良マラソンは無事に終了しましたが、マラソンを巡る新たなニュースが報じられました。「兵庫県が神戸マラソンの主催を取り止める意向」との記事です(12/17 神戸新聞)。

 県は「ここまで役割を十分果たした」として、開催費7億円のうち、神戸市と各々9000万円を支出している現状を見直すとのことです。 斎藤知事肝いりとされる改革の一環とのことですが、神戸市側との調整は「これから」とのことです。現事業費の1割以上を占める県からの出資が見込みにくくなった場合、「定員削減」「参加費再値上げ」といったことも懸念されます。県財政の厳しさを理由としていますが、COVID-19禍で感染対策費用を厚く計上せざるを得ない今、これを発表すべきかは議論の余地が大きいと考えます。

 マラソン大会を巡る情勢は感染症の動向や行政の動向など、まだまだ不確定な要素が大きい状況です。2010年代のマラソンブームは、2020年代に入ってCOVID-19という外力で大きな変化があるのではないか、そう感じたここ数日の流れでした。